2011年05月06日

細木原青起

男女逆転、とか、どっちが男だか女だかはっきりしない、なんて言われる時代は、定期的に巡ってくるのでしょうかね。
戦後になって、女性の権利が認められて「女が強くなった」と言われたり、
1970年前後には男性の髪の毛がやけに長くなったり、
最近では「草食男子」とかいうものが現れたり。

そこへ行くと戦前は、男は男らしく、女は女らしくあったもんです、
なんたって明治生まれの気骨というものがありましたから、

という事になりますが、ホントにそうだったのでしょうか。

細木原青起クリックで拡大
モガはひげが欲しかろう。
モボは乳房が欲しかろう。
おれたちの銀座だといわぬばかりに
幅をきかして歩くモガとモボかな。

これは昭和3年、細木原青起が描いた「世相漫画」です。

この時代の尖端風俗「モボ・モガ」はその呼び名が示すように男女ペアでやって来ます。
男女逆転、というか男女混合、というか、
そんな状況もすでにしてあったようです。

社会における地位や政治的な権利はともかく、風俗やモードにおいては男女同権は成立していた
なんて話もあります。

なんにせよ、この時代の「モボモガ物」は、眺めていてナントモ面白いですね。


さて、この細木原青起(ほそきばらせいき)という人は、明治から昭和にかけての漫画家・挿絵画家です。
岡本一平や近藤浩一路と同時期の人でしょうか。
リアル技術あってのカリカチュア、ということが一枚の絵の中に見て取れます。
とかそんなヤヤコシイ事いわなくても、このスッキリした線画は時代を超えた味わいがありますね。

この人は著作に「日本漫画史」(大正13年)というのがあって、それ以前の日本漫画の歴史の、いわば基準となっている文献なのだそうです。

日本漫画史

鳥獣戯画までさかのぼって、考察されているそうですよ。
どんな事が書いてあるのか興味深いところですが、
現在「青空文庫」で作業中のようで、遠からず読む事が出来るかもしれません。

追記:

その後、青空文庫より先に国立国会図書館近代デジタルライブラリーや、Googleブックスで無料閲覧できるようになっていました。


近代デジタルライブラリー

Googleブックス(口絵カラー)



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漫画家が見た断酒を説く人の裏面
 
posted by nakaco at 14:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 昭和前半期
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