2012年01月25日

70年代日本SF(3)

さて、70年代日本SFの文庫本を掘り返してカバーイラストを見る。
今回は「筒井康隆」の巻です。

最初に読んだのはこれですね。
著者初の文庫版

幻想の未来

「幻想の未来」
角川文庫 1971年8月10日(日付は初版発行日) 160円
カバーは杉村篤氏

絵自体は15世紀の画家ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの「十字架降架」の背景に地球を合わせたもの。
杉村氏はこの後も角川文庫の筒井作品のカバーを10作ほど手掛けますが、そこでは自身で絵を描いています。
おもしろい絵がいっぱいです。


霊長類  南へ

「霊長類 南へ」
講談社(ハードカバー)1969年 10月15日 690円
カバーは柳生弦一郎

読書は文庫派、という私ですが、ハードカバーを買った事もあります。
これがその一冊、この長編は5年後の1974年8月に講談社文庫の筒井作品第一弾になります。
実はこの本は第四刷で、買ったときはすでに文庫が出ていたと思います。
カバーを描いた柳生弦一郎氏は絵本作家でおなじみですが、この頃は少しタッチが違いますね。


家族八景

「家族八景」
新潮社 1972年 2月20日 550円
カバー 真鍋博

これもハードカバー。
ハードカバーで買ったのはほとんどこの時期の筒井作品です。
きっと、あんまり面白かったので文庫化が待てなかったのかもしれません。
ごらんの通り値段も安かった。
「家族八景」が新潮文庫の第一作になるのは1975年2月です。
文庫のカバーも真鍋さんでした。


馬の首風雲録

「馬の首風雲録」
ハヤカワ文庫 昭和1972年 3月20日 280円
カバー 新井苑子

新井さんはガッシュの使い手、女性らしい優しく柔らかいタッチが特徴ですが、この作品は戦争もの、戦争と兵隊と新井苑子のミスマッチが逆マッチ、という事です。
線画の挿絵が何点も入っていまして、もはやこの小説の人物や風景は新井さんのイメージ以外考えられないですね。


東海道戦争

「東海道戦争」
ハヤカワ文庫JA 昭和1973年8月10日 240円
カバー 真鍋博

ハヤカワJAシリーズの第一作は「東海道戦争」
これまた面白い短編集でしたね。
こういうのを読んで、どんどんハマっていったわけです。
ここでも真鍋氏のカバーデザインは秀逸。



というわけで、いわゆる御三家の三人目。
関西に住んでいると、毎週テレビで筒井先生を見ることが出来ます。
ああ、元気なのだな、と思い、ホッとしたりするわけです。

関連記事:
70年代日本SF(小松左京の巻)
70年代日本SF(星新一の巻)
 

2012年01月19日

勝手に挿絵11

おや久しぶり。
勝手に挿絵 その11です。

今回は、武田麟太郎作「一の酉」
昭和10年に発表されました短編小説です。
青空文庫

「一の酉」

 十二時をすぎたばかりの鷲神社は、初酉のお札を貰はうとする人たちで、身動きも出来ないほど、混雑してゐた、二人はその中に捲き込まれたが、しつかり掴まつといでと、秀一は手を握つてくれた、大きな人群れはまるで蛇のやうにうねつて、ともすればおしげは浚はれさうになつた。
「秀ちやん、下駄がどつかへいつちやつたよ」
「――見つかりやしないよ、――」

これは最後のところ。
こういう終わり方の小説、好きですね。

武田麟太郎はプロレタリア作家としてスタートしますが、これはその後の「市井事もの」と呼ばれる時期の作ですね。

主人公のおしげは十七歳で、浅草の料理屋の酌婦というか女給というか、
今でいえばホステスさんみたいな事でしょうか。

小説の中に、小学校時代のおしげがこの店の評判娘の一人に憧れて、店の前まで顏を見に来る、なんて話が出て来ます。

小学生が人気ホステスに憧れて店まで見に来るみたいなことで、
今ではちょっと考えにくいですが、時代柄か土地柄か、その両方でしょうか。

前々回の萬龍人気もそうですが、このころの人気者の事情は、今とは少し様子が違ったのかもしれません。

描きましたのは、鷲神社のお酉様で人波にもまれる二人。

家でも店でも厄介事を抱えてモヤモヤした気持をエイヤっと投げ捨てて、そんな事は知った事かと店の主人との約束をすっぽかしてお客と酉の市に来たけれど、さりとてこの秀ちゃんが好きという事でもなく、新しい下駄も無くしちまった、といってそんなに惜しい訳でもない、そんなことやあんなことやこんなことも、もうみんなどうでもいいんだ、不満と不安とやけっぱちと、いろんな気持が入り交じった表情の一瞬を描きたかったのですが。
どうもうまくいきませんね。
 
タグ:勝手に挿絵
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2012年01月13日

昭和5年の大魔奇術

さて、本日はこの何だかとても怪しげな写真から。

高圧電流大マグネット
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何が行なわれているのでしょうか。
これは昭和5年、松旭斎天華一座によります奇術公演より「高圧電流大マグネット」という出し物の写真だそうで、大阪「楽天地」での興行だそうです。

分冊百科「週刊20世紀」という本に、当時のエロ・グロ・ナンセンスな世相の例として掲載されていたものなのですが。

松旭斎天華とは、その名の通り、明治から昭和戦前期にわたって一世を風靡しました松旭斎天一・天勝の流れを汲む奇術師で、女流の名跡ということですから、この写真でいえば一番高い所で腕を組んでいるおかっぱ少女風の人、股間になんか貫通してますけど、
この人が状況的には一座のトップ、天華先生のように見えるのですがどうでしょうか。

この写真の前年、昭和四年の記録

松旭斎天華一座 1929-1
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夷谷座(えびす座)とは京都にあった劇場です。
演目は「三十万ボルト特別最高圧高周波電流人体通電科学実験」となっています。
これが「電流大マグネット」の事でしょうか。

松旭斎天華一座 1929-2

新聞評として「天華一行の”三十万ボルト特別最高圧高周波電流人体通電科学実験”は学会の問題となり素破らしい好評を博している」
とありますよ。


天華一座の古い記録は大正七年

松旭斎天華一座 1918-1

この明治座は京都の新京極にあったもので、後の京都松竹座です。
元日からのお正月公演ですね。
小天勝改メ、松旭斎天華一行となっています。

同年7月のプログラム

松旭斎天華一座 1918-2

しっかりとしたバラエティーショーですね、一行五十余名の所帯。

実はこの記事にも出てくるトーダンスの名手足立鶴子という人が後に二代目天華を襲名する事になるのだそうです。


大正10年のレコード

洋行帰り

大正10年といえば、レコードとしてはかなり初期、電気吹き込み以前です。
「洋行帰り」というこの歌を歌った松旭斎天華はすでに二代目の足立鶴子さんだそうです。


天華嬢の絵葉書

絵葉書 松旭斎天華嬢

この絵葉書の年代が判らないのですが、これが鶴子さんでしょうか。
なんだか最初の写真の女性とも似ているような気がしないでもなく。


というわけで
今回もまた何の解決も見えなかったわけですが、
まあいつもの事ですけど。

結局何が言いたかったのかと言うと、この「電流大マグネット」か「三十万ボルト高周波通電実験」か、どちらにしてもこの奇術がどういうものであったのか知りたいものだ、という事。
そして、天華一座はけしてエログロだけの見せ物ではなかったであろう、ということですね。

追記:
詳しい補足をコメントでいただきました。
ぜひ御覧下さい。コメント欄


最後に「楽天地」とは。

大阪ミナミの千日前、現在のビックカメラの場所に大正三年から昭和五年まで存在した娯楽の殿堂です。
大劇場と2つの小劇場で映画やお芝居、演芸や少女歌劇、地下にはメリーゴーランドやローラースケートに水族館、屋上には展望ドーム、夜はイルミネーション昼は万国旗と、まさに大レジャーセンターということです。

絵葉書 千日前楽天地

絵葉書に添えられた大阪弁の説明文を書き写しておきましょう。
「千日前楽天地 
大けな建物が楽天地だんね 中へはいるといろんな見る物が仰山(ぎょうさん)おまして一日遊べまっせ
千日の通りは活動写真が何軒もおますさかい年中こないにゾロゾロ見物人でにんやかなこったっせ
 
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2012年01月07日

萬龍特集

さて、辰年だから、という訳でもないんですけど、
時代も昭和前半からさかのぼって明治大正期の事ですけど。
資料をいろいろと眺めていて集まった萬龍さんの、あるいは萬龍風のポスターをいくつか見てみます。

まず、萬龍さんという人物は。

日本百美人

これは明治41年、雑誌「文芸倶楽部」主宰による芸妓人気投票「日本百美人」の記事より、
中央に大きく写っているのが人気第1位になりました、東京赤坂の「萬龍」という芸者さんです。
芸者といっても、このとき14歳だそうな。

当時の芸妓の人気というものは大変なもので、現在我々が持っているイメージとは相当にに違うもののようです。
そんな萬龍さんの人物史については、今回は語らず、
人気者として起用された広告、ポスターを見てみましょう。


萬龍カブトビール

カブトビールは愛知県にあったビール会社だそうです。
この時代のビールのポスターといえば和服美人、という流れを作った一枚ですね。


萬龍三越01

三越呉服店
このベールみたいなのは何でしょう、先ほどの日本百美人の中にもいましたが、流行ってたんでしょうか。

我が国に写真製版の技術がもたらされるのは大正八年、それまでは石版印刷が用いられ、これは職人が原画を原版に手で書き写していたそうで、そこに高い技術が求められたのだと言います。
この作品はさすがに三越、見事に美しいですね。


萬龍三越02

これも三越
明治43年秋の新柄陳列会のポスターで
「東洋の美女が世界に捧ぐる三越呉服店」と題されています。
手にしているのは日本橋本店新館の模型で、落成するのは四年後の大正三年です。
三越は自ら打ち出したデパートメントストア戦略のイメージを、この16歳の芸妓に託した、ということですね。


この他にも萬龍さんのポスターはいくつかあるようですが、萬龍さんを公式に起用した物の他にも、人気にあやかった「萬龍風」とでも言うような物もたくさんあったようですよ。

今の私にはどれがどうなのかよく判りませんけど。

蜂印香竄葡萄酒
蜂印香竄葡萄酒

キッコーマン醤油
キッコーマン醤油

福助足袋
福助足袋

大阪商船
大阪商船

日清汽船
日清汽船

なんかみんなそれっぽいといえばそれっぽい。


萬龍さんを語る時にいつも出てくるのが「間がいゝ節」という流行り歌です。

♪酒は正宗、芸者は萬龍、唄は流行(はやり)のマガイーソング。ナンテマガイインデショー。♪

どんな唄だったんでしょうか。
戦後録音された南地みつ春さんの歌で、この部分だけ聞かせてもらいましょう(ナイショで)



流行語、というものは昔からあるもので「ナンテ間がいいんでしょ」という言葉は本当にとても流行ったのだそうです。

そんな流行歌の中に出てくる萬龍さんも、これは相当な流行人であった、という事ですね。

萬龍

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2012年01月01日

賀正 2012

明けました。

 

年賀状2012

 

 

今年もよろしくお願いします。

 

 

2011年12月24日

暮のご挨拶

ということで、なにかと雑事に追われる歳末。
ブログ更新の時間もなかなか作れませんで、本年もこれが最後でしょうかね。

昭和7年の歳末

昭和7年、銀座の歳末。
後ろに見えるのは松屋デパート、手前はおもちゃの金太郎玩具店ですね。


恒例の略暦です。

平成24年度略暦
クリックで拡大

当節活用する場面もないでしょうが、今年も作りました。
(日にちを入れ替えるだけでいいので簡単)

では本年もお疲れさまでした。
and良いお年を。
 

2011年12月12日

「えあ草紙」で作家気分

さて、以前当ブログで「青空文庫」の小説を、本を読むように縦書きで読めるアプリ「Aozora Bookshelf(現在は機能を拡張してDigiShelfというソフトになっています)」をご紹介しましたが、同じように「青空文庫」対応の縦読みビューア(リーダー)に「AIR草紙」というソフトがあります。

AIR草紙icon
「AIR草紙」

やはりAdobe AIRアプリで、とてもシンプル、且つ多機能な読みやすいビューアとなっております。

AIR草紙サンプル
「AIR草紙」表示サンプル

で、今回ご紹介するのは、この「AIR草紙」から派生いたしました「えあ草紙」というウェブ版「AIR草紙」サービスです。
ややこしいですか。
「AIR草紙」と「えあ草紙」があって「AIR」のほうがソフトウエアで「えあ」のほうがウェブサービスという事でいいかと思います。

 
どういうものかといいますと、この「えあ草紙」は、特にアプリケーションをインストールする必要は無く、現在見ているブラウザから、リンクされたテキストファイルを縦書き表示で読めてしまうというものです。
「青空文庫」はもちろん、「青空文庫」形式に準拠した物ならば自作のテキスト書類も同じように書籍のように読めてしまうわけで、たとえば自作の創作小説などをウェブで公開している人などは、このサービスを使うと、読者にとってはとても読みやすくなりますし、作者にとっても、なんだか本当に本を出版したような気分になれる、ということですね。
具体的にどんな感じなのか、例を作ってみましたよ。


「ワコちゃんおつかいにゆく」というお話です。

えあ草紙で読む←これをクリックすれば別ウィンドウで表示されます。(Adobe FlashPlayer 10.2以上が必要です)


さて、ちゃんと読めたでしょうか、あくまで作例ですから、内容を批評してはいけませんよ。

 
では方法を簡単に。

まずテキストファイルはエンコーディングShift_JIS、改行コードCR+LFにしておきます。
Windowsで作成されたものは通常そうなっているそうです。
Macな人はテキストエディタの設定や、新規保存時の指定などで変更できます。

ふりがなをふったり、画像を入れたりするのもとても簡単な記述で「えあ草紙」のサイトに各種注記の表示サンプルというのがあって参考になりますよ。

Screenshot
クリックで拡大

でそのサンプルの下に3つ入力欄があります。
一番上の「本のURL」というのは、出来たファイルのアップロード先。
txtファイルや、画像を入れるならtxtと画像をまとめて圧縮したzipファイルをアップロードした先のアドレスを入れます。
「本の題名」は縦書き表示された時に左上に出る小さな横書きのタイトル、なにも入れないとファイルのURLが出ます。
「ホームページ」はそのタイトルに貼れるリンクです。何も入れないとファイルをダウンロードします。

これらを記入してその下の「えあ草紙で読む」ボタンを押すとブラウザ別窓で縦書き表示してくれます。
その時のページURLがリンクとして使えるわけです。


「ワコちゃんおつかいにゆく」の場合は

h ttp://www.satokazzz.com/airzoshi/reader.php?

url=http%3A%2F%2Fnakaco.sakura.ne.jp%2Fsblo_files%2Fnakaco%2Ftext

%2Fwakochan.zip&title=%E3%83%AF%E3%82%B3%E3%81%A1%E3%82

%83%E3%82%93%E3%81%8A%E3%81%A4%E3%81%8B%E3%81%84

%E3%81%AB%E3%82%86%E3%81%8F&home=

という事になります、結構長いです。
 
自分で見るだけなら、アプリの方の「AIR草紙」をインストールしておけば、直接ファイルを開いて読む事も出来ますよ。

いかがでしょうか「AIR草紙・えあ草紙」で、ちょっと作家気分、というのは。


「AIR草紙」Adobe AIRアプリ 要Adobe AIR 2.6以上
http://www.memememo.com/u/sato/f1892/
「えあ草紙 」ウェブ版AIR草紙サービス 要FlashPlayer 10.2以上
http://www.satokazzz.com/airzoshi/
「えあ草紙・青空図書館」えあ草紙を利用した青空文庫ライブラリー
http://www.satokazzz.com/books/


ところで、
ここまで紹介しておいてアレなんですけど、実は現在私が日常使用している古いMac(PPC)はFlashPlayer 10.2に対応していないので、「えあ草紙」見れないんですよ。
なんたること。
というわけで今回はWindowsXPによる検証で投稿しました。

そろそろなんとかしなければ。
 

2011年12月05日

今年のペーパークラフト

12 月になりますと、毎年pop-up treeなんてモノを作っておりましたが。
まあ毎年同じ物だったんですけど。

今年はちょっと違う物を、ということで。

Christmas Angel

「Christmas Angel Paper Craft」
というモノを作ってみました。

参考にしたのはこちら。

Christmas Angel
http://skidaddlegames.com.au/index.php/archives/58

海外のサイトなのでよくわからないのですが、フリーで提供されている塗り絵にもなるカワイイ組み立て天使。
これをベースにさせてもらいましたよ。
大丈夫でしょうか。
パクってないですよ、参考ですよ。

作りましたのがこちら。

Christmas Angel Paper Craft
ダウンロードページ

プリントして、切り抜いて、貼り付けて、差し込むだけ。
簡単ですから作ってみてね。

お部屋で天使が祈ってくれますよ。
ツリーにぶら下げてもOK。
 
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2011年11月26日

簡単か?龍を描きましょう

去年「簡単うさぎを描きましょう」という記事を書いたので、今年は龍で、と思ったのですが、龍は去年のうさぎほど簡単にはいきませんようで。

龍というものは十二支の中で一番ややこしいですね。
だいたい実際にいないから、何を基準にすればいいのか分からない。

ということで今回は、龍の絵を描くにあたって、多くの人にああこれは龍の絵だなと、判ってもらうために必要な要素は何か、という事をふまえつつ、出来るだけ簡単に龍の姿を作ってみましょう。

年末に向けて龍の絵を描いてみようという時に何らかの参考になればさいわいかと。


さて、今回はほぼ直線と丸だけで龍を描いてみる、という試みです。
直線だから簡単というわけではないんですけどね。


龍イラスト01

まず、目と眉毛。
ギョロリとした大きめの目が龍らしいようです。
目の上のトゲトゲの眉毛みたいなヤツは龍らしく見せる要素のひとつ、ほとんどの龍の絵に描かれています。


龍イラスト02

鼻は大きくてしっかりしている、前に向って穴もはっきり見える、猪の鼻のイメージに近いです。
鼻の下にはとげとげの髭みたいなものを、この口まわりのトゲトゲは龍の必須要素のようです。


龍イラスト03

口は大きくワニみたいな感じ、今回は下あごの前に少し牙を見せました。
口の上辺は後ほど描く細長い髭と重ねます。


龍イラスト04

顎にも髭のようなトゲトゲを、そのまま顏の横にもたてがみのようなトゲトゲ、
もうトゲトゲばっかりですね龍の輪郭は。
あと耳も忘れずに。


龍イラスト05

細長い髭とツノ
髭は曲線でも良かったですかね。
ツノは二股の鹿みたいな感じ。

これで龍らしい顏が出来ました。


龍イラスト06

身体は曲線の方が簡単ですね。
頭と身体の関係は、キリンの首のように直立するのではなく、蛇のように横に出ている感じの方が龍らしいのではないでしょうか。


龍イラスト07

背中のトゲトゲと胴体のウロコ、お腹のひだひだ、このへんは蛇の感じですね。


龍イラスト08

手とか足とかもあるのですが、今回は省略、下の方は雲とか描いてごまかしときましょう。


これを下書きとして筆とかでザックリ描いてみるのもいいかもしれません。
構成要素を押さえておけばアレンジも出来ますしね。

今回はIllustratorで描いた線に、アートブラシを適用してみたらこんな感じになりました。

龍イラスト09
アートブラシ木炭(細太)

龍イラスト10
アートブラシ水彩(ブレンド)


ということで今年も後一ヶ月、忙しい師走を乗り切って、元気に一年を終えたいものです。


関連記事:
【簡単】ウサギを描きましょう
 
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2011年11月14日

手紙文例集より 其の五

「婦人倶楽部」昭和十年二月号付録「婦人手紙文全集」より
昭和のお手紙風画像を作る、ということなんですけど。

今回は、「ピクニックに友を誘う〜女学生より〜」という佐伯孝夫氏の文例です。

手紙文例05−1

手紙文例05−2

という事なんですけども。

佐伯孝夫氏は御存じの作詞家。
「さくら音頭」のヒットを皮切りに、戦前戦中は「燦めく星座」や「新雪」、戦後は「東京の屋根の下」「銀座カンカン娘」など戦後を代表する曲、その後も「有楽町で逢いましょう」などのフランク永井のヒット曲や橋幸夫と吉永小百合がデュエットしてレコード大賞を獲った「いつでも夢を」など、まさに大流行作詞家となるのですが、この時点ではまだ「さくら音頭」をヒットさせたばかりの国民新聞の記者時代。
次のように紹介されています。

佐伯孝夫 昭和10年

新進詩人として嘱目せらるる方、最近流行歌の作詞を試み、『さくら音頭』をものするに及んで一躍流行歌作詞家中の花形と目されて居ります。
現在、国民新聞社学芸部記者、外に、映画、レビューにもストーリー作者として活躍されております。

さてこの、ピクニック。
文面の中に「ピクニックが古ければハイキングでも結構よ」なんてくだりがありますが、ピクニックとハイキングに流行の順番があったとは知りませんでしたね。
それはともかく、大正時代の半ばから昭和戦前期に、このハイキングやピクニック、さらにキャンプ、冬はスキーと、いわば小登山ブームとも言えるモノがあったようです。

大正時代のハイキング
写真には「大正11年頃のハイキング風景」とあります。
天秤棒に振り分け荷物でハイキング!なんかおじさんですし。


昭和初期のピクニック
昭和初期のピクニック、こちらは遠足風です。


那須ハイキングコース
那須温泉付近ハイキングコース


この時期流行歌でもたくさんの小登山テーマの曲が作られました。
佐伯孝夫もこの文例集が出た年に「ハイキング・ソング(藤山一郎、渡辺はま子)昭和10年」なんて曲を作っています、聴いた事ないんですが、「空は青いし陽は照るし」なんて歌詞が入っているんでしょうか。


登山用品広告 大丸
昭和5年 大阪朝日新聞広告

登山用品広告 三越
昭和13年 報知新聞広告

この文例集シリーズの第一回は海水浴に誘う女学生の手紙でしたが、夏は海水浴、春や秋はハイキングやピクニック、冬はスキーと、すでにこの頃我が国の生活の中には、娯楽としてのアウトドア・レジャーがしっかりと根付いていた、と言えるのかもしれません。
 
タグ:手紙文例集
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